秋山内科クリニック

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健康指南コラム

増加する依存症

依存症が問題になっています。
元々、アルコール依存症が元祖ですが、拒食症・過食症も問題とされています。最近の世の中の変化は色々の依存症を産み出しています。パチンコ・買い物・携帯電話・パソコン・仕事中毒なども仲間になりそうです。
酒に酔うことにより大脳の抑制(理性)が除かれ、会社や家庭からの負担を一時的に忘れて解放感(快楽)が味わえます。しかし、アルコールは神経組織だけでなく肝臓をはじめ各臓器を傷害するので飲酒量が多くなり、飲む時間が長くなると精神にも肉体にも深刻な影響が出てきます。毎日飲んで体にアルコールがあるのが常態になると飲まないと体の調子が悪くなり、イライラ、不眠、ひどくなると手の震え、虫が這う幻覚など禁断現象が出ます。日本国民挙げての努力で経済は急速に発展し、腹いっぱい食べられ、お酒も自由に飲めるようになりました。酔った時の世の絆(ストレス?)からの解放感を楽しみたいとお酒を飲む人が多くなりました。
脳の抑制が取れるとき、今まで大脳に築き上げた社会への適応力・人格まで解放すると、人格が変わり会社や社会に迷惑をかけます。また体も悪くなります。依存も独りで楽しんでいる間は”はまり込み”だけですが、周囲に迷惑をかけ自分も破滅するようになると病気です。昔、吉原で遊興の末身代をつぶした大店の主人も”遊び”の依存症です。こんな大金持ちはめったにいませんが、現在は消費者金融で身を持ち崩すくらいのお金は簡単に貸してくれます。買い物もカードでいくらでもできます。パチンコ・飲み屋・ゲームセンターはどこにでもあり手軽にできます。依存症の大衆化です。
治療はどうすればいいのでしょうか。社会的な原因が多分にあるので医者の薬だけでは困難です。 歴史が長いアルコール依存症治療が参考になります。自助組織である断酒会では、家族ぐるみでお互いに連帯して声を掛け合って毎月集会して断酒を確認し合っています。自分独りで、理論的、意思だけではなかなか難しいようです。

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